Tableau Desktopのリレーションシップについて

 

DataSaberに挑戦する中でリレーションシップについて理解したことをまとめておきたいとおもいます。

リレーションシップと結合について

リレーションシップも結合も複数のテーブルを接続するという意味では同じです。

1番大きな違いは、テーブルがくっつくタイミングと、データが集計されるタイミングです。

 

売上テーブル

予算テーブル

 

リレーションシップの場合

  1. 2024/2/21の売上テーブルの売上額を合計する。
  2. 日付をキーにして、売上テーブルと予算テーブルをくっつける
  3. 売上額÷予算額を計算する。

 

結合の場合

  1. 日付をキーにし、2つのテーブルをくっつける。(予算額のデータが3行に繰り返される)
  2. 売上額は合計、予算額平均する。(予算額は合計してしまうと3倍になってしまうため平均で集計しなくてはならない)

↓ 2024/2/21の売上額を合計、予算額は重複しているので平均

結合の場合、SUM(売上額)/AVG(予算額)の計算が必要になり間違いが起こりやすくなる

 

リレーションシップの操作

 


方法

リレーションシップはTableauのデータソースシートを利用します。

  1. 2つ以上のテーブルをデータキャンバスにドロップする。
  2. テーブルの間に線が引かれます。
  3. Tableauが自動的にリレーションシップの項目が認識されれるとリレーションシップの設定ができます。

     4. もし、自動的にリレーションシップの項目が認識されない場合は、項目を選択します。

リレーションシップで「パフォーマンスオプション」を開くと、カーディナリティの項目が現れます。カーディナリティ「1対多」「多対多」どちらにするかを選びます。

「パフォーマンスオプション」について詳しく書かれているサイトを参考にしてください。

Tableauのリレーションシップを理解して過剰結合を防ぐ | エクスチュア株式会社ブログ

 

まとめ

レコードの複製を避けてデータテーブルを結びつける機能は素晴らしい機能だと思います。また、リレーションシップでは結合のタイプを自分で選ばなくて良いのでTableau初心者は基本的にリレーションシップを使うのがよいのではないでしょうか。

グラフ内でドリルダウンする方法

DataSaberの勉強の中で学んだドリルダウンについて掲載したいと思います。今回取り組んだ内容はグラフ内の元の階層を残しながら選択した階層をドリルダウンする方法です。

 

まずはじめに、完成しているものから確認していきましょう。

ディメンション(Plattform)の値4つ(Instagram,Linkedin,Facebook,X_Twitter)に対し、連続値であるメジャーの値が棒グラフで表示されています。

ディメンションの値を1つ(ここではX_Twitter)を選択するとドリルダウンできます。

 

X_Twitterの階層の下位の階層が表示されドリルダウンされました。

ここで確認したいのは、下位の階層が表示されたときに、X_Twitter 以外の元の階層・選択しなかったInstagram,Linkedin,Facebook”が、ビュー内に維持されている点です。シート切替によるドリルダウンの場合、シート全体が切り替わってしまうため元の階層が残らないことがあります。

ドリルダウンを行う前後で視点が切り替わらずに済むためこちらのほうが直感的に理解しやすいと思っています。(勿論、利用シーンによります)

 

それでは、設定する流れを確認していきましょう。

1.

まずはじめに、行に階層の上位のディメンションと列にメジャーを置きます。

2.

次に、階層の上位のディメンションのセットを作成します。

3.

ドリルダウンに使用する目印”▼””►”を作成します。

2.で作成したセットを使い、計算フィールドを開き以下を記述します。

 IF [Platform セット] THEN "▼" else "►" END

そして、あたらしく作成した計算フィールドを行に置きます。

 

4.

ドリルダウン後に展開して表示される階層の下位のディメンションを作成します。

2.で作成したセットと、階層の下位のディメンションを使い、計算フィールドを開き以下を記述します。

 IF [Platform セット] THEN [Campaign Name] ELSE "" END

そして、あたらしく作成した計算フィールドを行の3.の右隣に置きます。

 

5.

最後に、セットアクションを設定します。

セットアクションを使用することで、マウスのカーソルでドリルダウンしたいディメンションを選択したときの動作を設定できます。セットアクション内にあるターゲットセットには2.で作成したセットを指定します。

6.

完成しました。


とても少ないステップでドリルダウンが実装できることが分かります。

 

まとめ

これ以外の方法で動的ゾーン表示があります。

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シーンによって、動的ゾーン表示と使い分けしてみてはいかがでしょうか。